「爆破予告者」の犯人像と日常生活における注意点 いたずらでは終わらず甚大被害を及ぼすケースも

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男らは、動機として、「アピールしたかった」「大ごとになるのが面白かった」などと供述しているほか、特定のネット掲示板で弁護士らへの中傷を繰り返す「恒心教」を広めたかったという。

男らが行った爆破予告事件は、いわゆる「恒心教」の“ノリ”で犯行を行い、本気で爆破させる意図はなかったと推察されるが、犯行前後に掲示板に書き込みを行うなど一定の自己顕示欲も見られる。(それも含めて彼らにとっては“ノリ”であると推察される)

爆破予告者の動機と犯人像

爆破予告を行う者の動機はどこにあるのだろうか。近年の爆破予告事件の動機は、いたずら目的、自己顕示欲、憂さ晴らしといったものがほとんどだ。

2009年、財津亘氏による調査研究「最近10年間の爆破予告犯罪における犯人像の分析」によれば、警察資料・ネット・新聞を基に、1999年から2008年6月までに発生し検挙された80名の事件情報を収集し調査した結果、電話および電子ツール(ネット掲示板や電子メール)を使用して爆破予告を行った犯人の動機は以下の表のように示された。

(※外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

電子ツールによる爆破予告では、電話に比べていたずら目的の動機で大きく差分が出ていることがわかるほか、金銭目的の部分でも大きな差分が確認できる。

また、犯人像について、電話および電子ツールを使用して爆破予告を行った犯人の犯罪歴や爆破予告対象との関係でも顕著な傾向が見て取れる。

さらに、電話および電子ツールを使用して爆破予告を行った犯人の年代は以下の通りだ。

電子ツールによる爆破予告では、20代以下が87%を占めている。その傾向は直近の検挙事例とも概ね一致する。

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