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若者は、なぜLINEで人を傷つけてしまうのか コミュニケーションに「4&4のチェック」を

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  • 下村 健一 白鴎大学客員教授/元TBSキャスター
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今回拙著では、それらをシンプルに“受信する時の4つのギモン(疑問)/発信する時の4つのジモン(自問) ”という形でまとめてみた。

この4つをおまじないのようにつぶやけば、とりあえず最低限のセルフチェックはできますよ、という話。そうすれば相手を全否定も全肯定もせず、《説得力と納得力》を身に付けて議論の出口を探していける。…と、限りなく簡単にしたつもりだったが、それでも学生たちからは、こんな感想も寄せられている。

「ここまで考えないといけないなら、とても面倒くさくて、発信をしたくなくなる」

結構なことだ。それが軽率な発信であるのなら、「したくなくなる」方が、情報社会の混乱が減って良い。こういう学生には、過度にビビることはないと励ましつつも、授業ではこう答えることにしている。

「発信前の軽いチェックを面倒がると、発信後の炎上への対応で、君自身が百万倍面倒くさいことになるかもよ。君は、面倒だからといって、泳ぎ方を全く練習せずに海の真ん中に飛び込むの?」

《議論する力》のある情報社会を築こう

もっとも、今の子供たちは年齢が下になるほど、情報のキャッチボールの仕方を体系的に学ぶ「メディア・リテラシー」という教育を、一応(教師たち自身がそのメディア・リテラシーを子ども時代に学んだ経験がない、という問題はあるにせよ)受けてはいる。そういう機会を持つことなく、“自己流お任せ”でこの情報化社会に放り出されてしまった私たち大人世代よりは、マシなのだ。

だから先程の本のタイトルは、“10代の”ではなく“10代からの”だ。まさに前述の通り、今コミュニケーション不全症に悩まされているのは、年代を問わない日本社会全体の問題だから。

「想像力のスイッチを入れよう」。筆者が提案する情報を受け取る際の“4つのギモン”のエッセンスは、国語の教科書でも掲載されている

情報を受け取る際の“4つのギモン”のエッセンスは、「想像力のスイッチを入れよう」というタイトルの拙文で今年度から小学5年の国語教科書(光村図書)にも掲載されている。

すでにその単元で研究授業を試行してくださった広島県の公立小学校からは、「とても楽しい勉強だった」という子供たちの感想文が沢山送られてきた。

そう、キャッチボールが上手になるのは、面倒くさいことではなくて、楽しいことなのだ!

「インターネットの黎明期の数十年は、こんなに稚拙な受信・発信の混乱があった」―――と過去形で振り返れるような、そんな成熟した情報社会の近未来を、私たちは築けるか。リアル社会でもネット社会でも、《議論する力》を磨き、紛糾でなく建設(停滞でなく前進)ができる社会を、楽しく目指していきたい。今なら、まだ間に合うと信じて。

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