日活は「妙義山」のような映画会社を目指す 「極道大戦争」宣伝プロデューサーに聞く

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(撮影:今井康一)

――小沼さんにとって日活ってどういう会社ですか?

 面白い会社ですよ。三池監督もインタビューでおっしゃっていましたが、なかなか『極道大戦争』というタイトルは他社では通りづらいのではと思います。オリジナルでゼロから作り上げた作品ですし。でもうちはこれが看板作品ですから。そういった部分でも、なかなか他がやりづらいところをやっている感じはあると思います。

革新があるから100年続いた

――『ヤッターマン』もそうですが、古巣ということもあってか、三池監督が日活に来ると生き生きしている感じがします。

やはり面白い会社だと思いますよ。『冷たい熱帯魚』や『凶悪』といった、テレビでは絶対に表現できないような、センセーショナルな題材にも果敢にチャレンジしていますから。今の時代は規制がいろいろとありますが、そんな中でも、映画館で観られる作品だからこそできることがあると思うのです。それこそ『八日目の蝉』や『WOOD JOB!』のような作品から、『極道大戦争』のような映画まで。日活の振れ幅は魅力的だと思います。

――日活は100年以上の伝統があるからこそ、革新的なことができるのでしょうか?

革新があるからこそ、100年以上続いたのかもしれないですね(笑)。

壬生 智裕 映画ライター

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みぶ ともひろ / Tomohiro Mibu

福岡県生まれ、東京育ちの映画ライター。映像制作会社で映画、Vシネマ、CMなどの撮影現場に従事したのち、フリーランスの映画ライターに転向。近年は年間400本以上のイベント、インタビュー取材などに駆け回る毎日で、とくに国内映画祭、映画館などがライフワーク。ライターのほかに編集者としても活動しており、映画祭パンフレット、3D撮影現場のヒアリング本、フィルムアーカイブなどの書籍も手がける。

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