東大生の親も共感「子育て悩む人」にお薦めの3冊 我が子の成績を伸ばすための逆転の発想
この本では、そんな「不正解」を教えてくれます。子どもの非認知能力について研究をしている岡山大学の中山芳一先生が上梓した書籍ですが、タイトルのとおり、中山先生の専門の観点から「やってはいけないこと」が、どの家庭でもよくあるような具体的な事例を引用しながら、説明されており、とてもわかりやすい内容になっています。
例えば、やってはいけない子育ての一例として、「子どもに対して『あなたの好きにしなさい』と言っている割には、子どもの好きにさせてあげられない」ということが指摘されています。
どの家庭でもよくある話ですよね。「何かやりたいことがあるなら、積極的にやりなさい」という割には、実際に「こうしたい」と言うと、「そんなのはダメ」と言ってしまうことはありますよね。
こうした事例を、非認知能力育成の観点から、アカデミックに説明してくれます。先ほどの例は「ダブルバインド」と呼ばれ、矛盾したことを押し付けてしまうことで、子どもにストレスを与えてしまうのだそうです。
このように”やってはいけないこと”を回避するための方法が詳しく、具体的に書いてあるため、とても参考になります。ぜひみなさんも、読んでみてください。
目立つことを嫌う子どもたち
2 先生、どうか皆の前でほめないで下さい
2冊目は「先生、どうか皆の前でほめないで下さい」です。東大生の親御さんに話を聞くと、どの親御さんも、子どもを取り巻く今の環境について深く理解していました。
例えば、とても便利で何時間でも遊んでいられるうえに、さまざまな情報を摂取できるスマホが手元にある現代の子どもたちの状況は、昔とは大きく異なります。このことにどれだけ親が自覚的になり、子どもたちと接するのかは、大きな課題であり、日々の生活で意識したほうがいいことでもあります。
この本は、今の子どもたちを取り巻く環境が、どのように変化していて、子どもたちの心理状況はどうなっているのかを、非常に読みやすいタッチで教えてくれる良書です。
この本を書いているのは教育学の先生ではなく、イノベーション論を研究している金間大介先生です。教育学的な視点ではなく、若者のモチベーションや、社会の変化と今の子どもたちとの関係について、深い考察がされており、読んだ人にとって誰でも新しい発見がある1冊だと思います。
例えば、SNSが発達している今、子どもたちは、たとえ肯定的なことであっても、とにかく目立つことを嫌うようになったと書かれています。
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