子の自己肯定感育む「親の言葉かけ」誤解なき方法 石田勝紀×天野ひかり「子育て」対談ー前編ー

✎ 1 ✎ 2
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

石田:私も塾を経営していく中で、子どもたちの自信のなさを感じていました。それはどうやら勉強で潰されてしまっているせいだと。

親や教師からいろいろ指摘され、できないところの指摘ばかりされていて、「自分はできない人間だ」って思い込んでいた。だから、「勉強で潰されたものは勉強できるようにさせれば自信がつくんじゃないか」と考えたんです。

それで成績アップするように指導していったら、彼らの気持ちも変わっていきました。やがて自己肯定感という言葉が世の中に出てきて、日本人の自己肯定感の低さが問題視されるようにもなりました。

一方、自己肯定感は、自己有用感や自己効力感と混同されがちですよね。

天野:そうなんです。それらは「誰かの役に立っているから自分はすごい」とか、「何かがすごくできるから自分がすごい」という肯定で、つまり条件付き。

一方、自己肯定感は、弱い面も含めたありのままの自分を受け止める心の状態。それを育てられるのは、幼少期からの親の言葉かけなんです。

石田:丸ごと、ありのままの姿ですよね。

あとよくあるのが、自己肯定感が高いと、現状に満足してチャレンジしなくなるという誤解ですよね。自己肯定感があってこそ、次のステップに行けるのですが、この部分を誤解されている方がいらっしゃる。

天野:自分に満足しているわけではなくて、自分の苦手な部分も受け入れて、じゃあどうすればいいか考えることができるのが自己肯定感。

苦手なことは人に助けを求めたり、別の方法を考えて、自分の可能性を信じてチャレンジできる。周りの人と共に成長していける土台が自己肯定感なんです。

ですから、まずは親の声かけで、子どもの自己肯定感を育んでいただけたらと思います。

間違うことを嫌う子どもへの声かけ

石田:そんな声かけに関する質問もいただいています。「子どもが問題を間違えることを極端に嫌がる」というお悩みです。

「『間違えて残念だね。でも間違えたときこそチャンス。これが解けるようになったら、また一歩成長できるね』と前向きな言葉をかけても、癇癪を起こし『もうやだ!今日の勉強終わり』と投げ出してしまいます」

これはどのような声かけをしたらいいでしょうか?

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事