上手で流麗な文章が「まるで読まれない」根本原因 珍しいエピソードよりも熱烈に意識すべきこと

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逆に、伝えたい事象だけを書いても伝わらない。いきなり「好きなことを書いていない! もう引き算だ!」と書いても共感してもらえないし、いきなり何いってんだとなる。狂ったかと思われる可能性もある。

「何を伝えたいか」を強烈に意識する必要がある

このように、何を伝えたいかから組み立てはじめ、それを補強するエピソードを記述していく、そうすることで伝えたいこともエピソードもどちらも伝わりやすくなるのだ。「とにかく書きたい」で書かれた文章はとにかく伝わりづらい。

なぜなら書くことでほとんど完結してしまっているからだ。これが「とにかく伝えたい」になると、どう書けば伝わるのかを考えるようになる。

文章で伝えるときいちばん大切なものは、感情である。 読みたくなる文章の書き方29の掟
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伝えるためには上手な文章が必要と感じたのなら、練習すればいい。アッと驚く構成が必要と感じたのなら、試行錯誤して作っていけばいい。いきなりそれをするのは難しいかもしれないが、そういった過程を経て作っていれば、伝わりやすい文章はできる。

文章の練習をいくらしても、たぶん伝わるようにはならない。伝える練習をしなくてはならないのだ。そのためには何を伝えたいかを強烈に意識する必要がある。

「何を伝えたいか」

真っ白なメモ帳を前にして、まずそれを書き始めることから始めよう。伝えることは書くことより大切であり、伝えたいことがないなら、べつに無理して書く必要はないのだ。

pato(ぱと) ライター、「Numeri」管理人

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ぱと / pato

ネット黎明期の2000年代初頭にサイトを開設。まったく誰にも読まれていなかったところから文章を鍛錬しつづけ、一躍人気サイトとなる。ライターとして複数の媒体で記事を書くようになると、たんなる商品紹介やPRを超えた「読ませる」文章に、ファンがじわじわと増えていく。JR東海クリスマスエクスプレスのCMへの愛を爆発させた分析記事や、『鬼滅の刃』にまつわるエッセイなど、100万PV超えの記事を連発。『日刊SPA!』で連載を持つほか、『Books&Apps』、『SPOT』、『さくマガ』など、数多くのメディアに寄稿。各界のクリエイターや芸能人の中にもpatoファンを自称する人は多い。

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