「16時間断食のデメリット」無理なく克服する方法 脂肪のほかに「燃やされてしまうもの」を補う

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この論文は「『間欠的な断食』によりメタボリックスイッチが入る」と述べていました。「間欠的な断食」とは「数時間の食べない時間を作ること」ということなので、「16時間断食」もこれに当てはまります。

「メタボリックスイッチ」という言葉を初めて聞いたという人もいるだろうと思いますが、「16時間断食」を行ううえで、ぜひとも知っておいてほしい重要なポイントです。

「メタボリックスイッチが入る」というのはどういうことか。それは人間の体の代謝に関わってきます。

私たちが日々の食事で摂った糖質や脂質の一部は、

(1)分解されてブドウ糖になり、脳や筋肉、内臓などが働くためのエネルギー源として使われる。
(2)次に、エネルギーとして使われず余った分が、筋肉や肝臓に蓄えられる。
(3)それでもおさまりきらなかった分は中性脂肪になって脂肪細胞に蓄えられる。

そして、「16時間断食」を行っているあいだ、

(4)まず、肝臓や血液中のブドウ糖がエネルギー源として使われる。
(5)肝臓や血液中のブドウ糖を使い切ると、体は中性脂肪や筋肉のタンパク質をケトン体に変換してエネルギー源として使うようになる。

(1)と(2)から(4)のサイクルを「ブドウ糖代謝」といい、(3)から(5)のサイクルを「ケトン体代謝」といいます。

1日3食ではメタボリックスイッチは入らない

「メタボリックスイッチが入る」というのは、ブドウ糖代謝がケトン体代謝に切り替わり、中性脂肪や古くなった細胞内成分が分解されるようになることです。メタボリックスイッチが入ると、代謝、循環、神経、精神などにおいて、体にさまざまな良い変化があらわれます。

メタボリックスイッチが入る条件は、肝臓や血液中のブドウ糖がカラになってブドウ糖代謝ができなくなること。体が飢餓状態になると、メタボリックスイッチが入って、ケトン体代謝に切り替わります。

肝臓や血液中のブドウ糖を使い切るまで、最後にものを食べてから10~12時間ほど要します。つまり、メタボリックスイッチが入る条件は「空腹の時間」なのです。

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