ハーレーダビッドソンが愛される所以と進化の姿 最新の2024年モデル3台を試乗して感じたこと

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

フォワードステップと腕をストレートに伸ばしたライディングスタイルは、風を全身で感じながら、一定の巡航速度でどこまでも走りたくなる感覚だ。スポーツバイク一筋の筆者ではあるが、この仕上がりのよさは、モーターサイクル最後の聖域と感じた。美しいステンレスポリッシュパーツやクローム仕上げなど、スタンダード仕様ながらカスタムビルドと見間違えるほどのスタイリングは、まさにハイウェイスターという気分を味わえた。

シンプルを極めた「STREET BOBTM114」

ストリートボブ114のスタイリング
ストリートボブ114のスタイリング(写真:三木宏章)

一方、「STREET BOBTM114(ストリートボブ114)」は、排気量1868ccで、シンプルを極めたストリートスタイルが特徴だ。その力強いフォルムは、ハーレーダビッドソンが持つ伝統的なスタイリングに加え、ブラックアウトされたエンジンなど、細部からもこだわりが伝わってくる。マットブラック2本出しのサイレンサーや、骨太の6本ホイールスポークを見ても一目瞭然だろう。

ストリートボブ114に跨った様子
ストリートボブ114に跨った様子(写真:ハーレーダビッドソンジャパン)

ライディングポジションは、ローシートに体を任せて直立して座るもので、足を前に投げ出すようなフォワードコントロールだったブレイクアウト117に対し、ストリートボブ114はそれよりも後方にステップが配置されたミッドコントロールと対象的。ハンドルグリップへ腕を伸ばすのではなく、比較的手前高めの位置に左右グリップがくるように設計されている点もブレイクアウト117とは異なる。

ストリートボブ114の試乗シーン
ストリートボブ114の試乗シーン(写真:ハーレーダビッドソンジャパン)

結果的にポジションがコンパクトになり、マシンのサイズを不必要に感じることなく、コンパクトな取りまわしが可能だ。実際にストリートでのストップ&ゴーといった極低速走行時、マシンに対して入力されたリアクションがつかみやすく、Uターンも含めたユーザビリティーの高さに好感が持てた。この事実は、乗り手を選ぶことなく、多くのユーザーに幅広く楽しめるマシンを提供したいと願うハーレーダビッドソンの心意気だろう。

次ページ果てしなく続く荒野を走りたくなるロードグライド
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事