ハーレーダビッドソンが愛される所以と進化の姿 最新の2024年モデル3台を試乗して感じたこと
バイクに詳しくない人でもイメージが湧いてくるスタイル。それは、ハーレーダビッドソンのブランディングがいかに成功しているのかを実感する。ハンドルに手を添えると、ブレーキレバーやクラッチレバーは縦方向に厚みがある形状で、指の面とレバーの面でブレーキの液圧を上げる感覚も国産や欧州車とは違うフィーリングだ。
また、伝統的に使われているのが各モデル共通のウインカースイッチだ。現在、多くの市販車のウインカースイッチはハンドル左側にあり、1つのボタンを左右に動かすことで右左折時オン/オフを操作するのだが、ハーレーダビッドソンの場合、左折時には左側スイッチを操作し、右折時には右側にあるウインカースイッチを操作する。たしかに、モーターサイクルのライディング経験がなければ、その操作は直感的ではあるが、普段から乗っている人間にとっては慣れが必要かもしれない。ハーレーダビッドソンが持つ独自性の1つなのだろう。
ハーレーダビッドソン伝統のVツインエンジン
搭載されるVツインエンジンは、「ミルウォーキーエイト」と呼ばれる同社最大のエンジンケースを使ったもので排気量1923cc。そのエンジンは、3500rpmで168Nmの最大トルクを発生し、最高出力は5020rpmで102HP(76kW)を絞り出す。右手のアクセルグリップを軽くひねってやるだけで、素晴らしいトルクと、ハーレーダビッドソンならではのエンジンサウンドがシンクロし、310kgの車重でさえ軽々と前へ進めていく。
フロントタイヤは21インチホイールに130サイズ、リアは18インチホイールに240サイズのタイヤを採用し、スタンダードながらもフルカスタムの王道を貫く仕上げ。大きなエンジンだが圧倒的にシリンダーよりクランクまわりの重量があり、低重心ゆえの軽い切り返しを実現していることには驚かされた。扁平率40%となるリアタイヤのおかげで、乗り心地はダイレクト感があり、腰に負荷がかかるほどではないと感じた。
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