中国政府にとって、個人消費の安定成長の確保(による中国経済の下支え)は経済政策の重要な柱の1つになっている。
そんな中、国家金融監督管理総局は2023年10月、金融関連政策を通じて個人消費を喚起するための一連の方針を発表。消費拡大効果が大きい自動車に関して、ローンの融資条件の最適化、借り入れ手続きの簡素化、ローン商品の品揃え充実、新エネルギー車への支援拡大などを打ち出した。
さらに、金融機関の法令順守と適切なリスク管理を前提に、「ローン審査基準の適度な緩和、頭金比率の引き下げ、ローン期間の延長などによって、自動車購入のハードルを下げる」方針を示していた。今回の通達は、それを具体化したものにほかならない。
金融機関は商機獲得に手ぐすね
自動車の買い替え促進は、国務院が2024年3月に発表した「大規模設備の更新と消費財の買い替え促進に関する行動計画」でも必要性に言及した。
政府主導で「以旧換新」が奨励される中、金融機関各社はこの商機を逃すまいと手ぐすねを引いている。中国郵政貯蓄銀行のリテール部門の責任者を務める梁世棟氏は、4月2日の決算説明会で次のように述べ、事業拡大に意欲を示した。
「以旧換新の主な対象分野は、自動車や(パソコン、スマートフォン、デジタル家電などの)エレクトロニクス製品、(家具などの)インテリア製品などだ。これらは消費者ローンの事業領域と完全に一致している」
(財新記者:丁鋒)
※原文の配信は4月3日
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