個別に決算を見ていくと、最終赤字となったのは8行(単体ベース)。七十七、仙台、北日本、東北、大東、福島の東北6銀行を除けば、十六銀行と2012年秋メドに合併予定の岐阜銀行、それに投資ファンド傘下だった東京スター銀行の2行のみ。仮に震災がなければ、まずまずの決算内容だったと言っていいだろう。
連結、単独とも自己資本比率の8%割れは、震災が経営を直撃し、公的資金注入の検討を始めた仙台銀行のみ。最上位の銀行(三井住友銀行とみずほコーポレート銀行)は、単体自己資本比率が20%超となる一方、一ケタ台の銀行は10年3月期の32銀行から11年3月期は34行に増えるなど、財務健全性の格差拡大の兆しも見え隠れする。
一方、与信費用比率は落ち着きを見せている。100ベーシス超は七十七、福島、東京スター、スルガの4行のみ(10年3月期は7行)。比率がマイナス、つまり与信費用が利益計上の銀行は14行あった(同7行)。費用計上となっても、44行が20ベーシス以下にとどまっている(同34行)。
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