アップルやアマゾンでも「失敗する」共通の特徴 プロジェクト自体は最終目的ではなく達成する手段

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カリフォルニア州の水需要を考えるためのバックキャスティングでは、25年後のカリフォルニアの理想像を描くことから始め、この幸福な結果を実現するために、供給や水消費量、環境保護などの面でどんな対策が必要かを考えた。

シリコンバレーはこれらの世界とはかけ離れているが、テック界にも基本的に同じ手法がある。「顧客体験から始めなくてはいけない。そこから逆算して、テクノロジーまでたどらなくては」と、スティーブ・ジョブズはアップルの1997年世界開発者会議で語った。

「テクノロジーありきで、それをどうやって売るかを考えるのは本末転倒だ。私はこの間違いを、おそらくこの会場にいる誰よりも多く犯してきた。それを証明する傷跡も残っている」。今日、「逆から進める(ワーキング・バックワーズ)」はシリコンバレーのスローガンになっている。

ジョブズはかつて「情熱」で失敗した

「右から左へ考える」ことができない最も一般的な理由は、「右」の目的を見失うからだ。スティーブ・ジョブズでさえ、顧客体験から始め、そこからテクノロジーに向かって逆算していくことの大切さを力説したあとで、この過ちを犯している。

その最も悪名高い例が、アップルのパワーマックG4キューブだ。2000年に発売されたこのコンピュータは、透明ケースの中に浮かぶ立方体で、今見てもすばらしく未来的に見える。電源ボタンさえなく、手をかざせばスイッチが入る。

いかにもクール、いかにもスティーブ・ジョブズらしい。そして、まさにそこに問題があった。

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