「失敗を怖がって行動できない」人に伝えたいこと 坂東眞理子さん「挑戦して気付くこともある」

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また新たに失敗したり苦労したりすることがあっても、以前に一度失敗を経験していると、自分はあの苦しさに耐える力があったのだから、今度もなんとか乗り越えられるだろうと考えることができ、「大丈夫、何があってもやっていけるさ」という自信につながります。

失敗を恐れない気持ちになるには、このような「失敗しても自分はなんとかなる」という自己肯定感が必要なのです。  

「誰かのために」が勇気のもと

それだけではありません。

『与える人 「小さな利他」で幸福の種をまく』(三笠書房)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

自分が持っているものを失いたくない、損したくない、苦労したくないと失敗を恐れるのは、自分の利益を守ろうとする「利己心」にとらわれているからです。

そんな利己心にとらわれていると、失敗を恐れすぎてしまいます。

そこで、少しだけ利己心から解放されるように意識してみましょう。すると、もう少し柔軟にいろいろなことに挑戦できます。それによって人生の可能性が広がっていくのです。

自分の利益のためだけでなく、社会がよくなるように、困っている人に役に立つように、もっと人々の暮らしが便利になるように、など、少し利他的な気持ちを持つようになれば、挑戦する意欲が湧いてきて活動範囲が広がります。

失敗を恐れすぎるのは、利己心にとらわれているからです。利他心にスイッチを入れれば、リスクを取る勇気も湧いてきます。

坂東 眞理子 昭和女子大学総長

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ばんどう まりこ / Mariko Bando

1946年、富山県生まれ。東京大学卒業後、1969年に総理府(現内閣府)に入省。内閣広報室参事官、男女共同参画室長、埼玉県副知事、在オーストラリア連邦ブリスベン日本国総領事などを歴任。2001年、内閣府初代男女共同参画局長を務め、2003年に退官。2004年から昭和女子大学教授、2007年から同大学学長、2014年から理事長、2016年から総長を務める。著書に330万を超える大ベストセラーになった『女性の品格』ほか多数。

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