また、「忙しいだけの仕事」は、人、立場それぞれで違います。ある人には「本当の仕事」でも、別の人には「忙しいだけの仕事」だということもあります。
例えば、アシスタントに任せるべき仕事を自分でした場合、それは「忙しいだけの仕事」をしたに過ぎません。そして、アシスタントの方は「本当の仕事」をするチャンスを逃したことになります。
あなたの仕事のうち、どれが「本当の仕事」なのかを明確にしてください。見極めるべきは仕事だけではなく、あなたの人生でも同じです。「本当の仕事」だけが、あなたの人生に直接かかわることになるのです。
まず「ノー」と言ってしまう
「本当の仕事」を見極め、目標に近づく極意とは何でしょうか?
1つ提案するなら「できない『イエス』は言わない」こと。もっと簡単に言えば「まず『ノー』と言ってしまう」ことです。
基本はこれだけです。しかし「ノー」と言う技術が身についていなければ、仕事がいくらできるようになっても「忙しいだけの仕事」が増えるだけです。
仕事の効率がよくなって時間の余裕ができると、そこには必ず新しい仕事が押し寄せてきます。そこに「忙しいだけの仕事」を入れて、それをテキパキと片づけたところで、「本当の仕事」には何の影響もありません。
さらに注意すべきは、無意識のうちに「忙しいだけの仕事」の出現を願い、それを「本当の仕事」をしない言い訳にしてしまうことです。
ビジネスでもプライベートでも、予定がいっぱいという状況は、まず間違いなく「忙しいだけの仕事」を言い訳にして「本当の仕事」を避けているという状態です。
「なぜ、私はいつも忙しいのか?」をよく考え、逃避行動のメカニズムを知ることが、生産性の低い忙しさから脱出する第一歩です。
ある仕事が、あなたにとってどれだけの価値を持つかー。これを決めるのはあなた自身です。