「高齢者の運転事故」は糖質・塩分摂りすぎを疑え 「脳ドック」データでわかった意外な因果関係

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慢性的な高血圧が、脳梗塞や心筋梗塞、動脈硬化、腎不全など、多くの病気の原因になることはよくご存じでしょう。そして、高血圧の人は「白質病変」が発生しやすいこともわかっています。塩気の多い料理ばかりを食べていると、巡りに巡って高齢ドライバーの安全運転を阻害する原因になるのです。

糖質と塩分はともに安全運転の敵――そのように覚えておきましょう。

ブレインフードで脳の健康を維持しよう

「いつまでも長く安全運転を続けたい」

「車がないと普段の生活に困る」

そう思っている高齢ドライバーのみなさんは、脳の白質病変をなるべく増やさない食生活を心がけましょう。白質病変発生の有無は、脳ドックを受診し、頭部MRIを撮らないとはっきりしませんが、実態がわからなくても予防することならできます。少なくとも、食生活を改善して無駄になることはありません。

真っ先に推奨できる食べものとして、生活習慣病の予防につながるものや、脳の活性化を促すとされるもの(「ブレインフード」と呼ばれるもの)などが挙げられます。

普段から健康に気をつかわれている人には、釈迦に説法になってしまうかもしれませんが、主要どころをひととおりピックアップして一覧にしてみました。食事の際は、これらをできるだけ多く摂取することを意識してください。

(『75歳を越えても安全運転できる運転脳を鍛える本』より)

肉類を食べることはまったく構いませんが、動物性脂肪は控えたほうがいいので、なるべく脂身の少ない部位を選ぶようにしましょう。

注意点はおもに2つ。①やりすぎに注意することと、②長期間継続させることです。糖質制限は推奨できるものの、限りなくゼロに近づけようとするのはいただけません。やせすぎたり、筋肉量が減少したりして、かえって不健康な体になってしまうからです。塩分についても、控えすぎるとミネラル不足により体の代謝の悪化をまねく可能性があります。

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