我が子にどう教える?「投資」と「リスク」の考え方 「漫画版 おカネの教室」を通して親子で考える
お金をうまく稼げていそうな地主であっても、リスクを取っている、という話でした。
ここで投資に馴染みのない方に注意してほしいのは、リスクの意味合いです。
普段の会話で「リスクがある」と聞くと、危ない、危険性があるという印象を抱くでしょう。できれば避けたほうがよい、ネガティブなイメージがあります。
しかし、投資の世界では、リスクは「価格変動の大きさ」で捉えます。株式のように、大きく値上がりすることもあれば、値下がりすることもある資産はリスクが高い。株式に比べれば、債券は値動きが小さいので、リスクが低い。通常のリスクという言葉よりも、もっとニュートラルな印象です。
値動きが大きいからこそ、高いリターンをもたらしうる。逆に値動きが小さい資産は、アップサイドも限定される。だから「リスク無くして、リターン無し」の関係が強固に成り立つわけです。
損をする可能性も当然ある
だからといって、闇雲にリスクをとれば高いリターンが約束されるわけではありません。未来は誰にもわからないから、損をする可能性も当然あります。
そんな不確かな未来に向かって、投資家はリスクを引き受ける。そのリスクマネーが「見えざる手」を介して経済に流れ込み、富を生む手助けをする。失敗すれば痛手を被る可能性を受け入れるからこそ、投資家は成功したときに大きな果実を得る。
投資で儲けることを「不労所得」と呼ぶことがあります。確かに投資は、体を動かし、汗水をたらしながら稼ぐものではありません。しかし、その代わりに、リスクを引き受け、時には冷や汗たらたら、という場面に耐えなければいけない。やはり、渡る世間にフリーランチはないのです。
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