社員が思わず人にしゃべりたくなるのが効果的なCSR活動《組織・人を強くするCSR 第1回》

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 加えて言えば、人生が肯定されるだけではなく、自らの知識やスキルを社会のためにどのように役立てるか、を考えることで、その人のモチベーションを向上させ、成長させることにもつながるだろう。

自らの仕事やノウハウが社会のために役立つことが証明できれば、仕事が「思わず人にしゃべってしまう」誇りとなり、その内容を一層向上させ充実させようと努力する。本業を通したCSRを推進することで、社員の働く目的と組織の目指す方向を合致させる、これがCSRの目指す良循環構造となり、この循環ループが組織の不祥事に対する耐性につながる。

昨今の日本企業は低成長下において、地位とおカネで社員のモチベーションを喚起するには限界がある。「面白い仕事」「社会の役に立つ仕事」「自らの成長につながる仕事」の3つが組織活性化のキーワードである。
 
 CSRにはこの3つの要素を盛り込んで実施することが可能である。

では、この3つの要素を具体的にどのようにCSRに盛り込めばよいのか。CSRの好循環構造が組織や社員の活性化に結び付いた事例を基に、どのようにそれを実現していけばよいのかを次回以降、考えていきたい。

(この連載はクレイグ・コンサルティングのコンサルタントが執筆します)

株式会社クレイグ・コンサルティング
2004年設立。ISO26000対応などのCSRコンサルティングを中心に、経営戦略、M&A、事業再生、人事コンサルティングなど幅広い分野でのコンサルティングを手掛ける。 http://www.craig.co.jp/

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