「親ロ心理」はあっても欧州を向くブルガリアの本音 ソ連共産圏の優等生からイノベーションハブに

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今回の戦争が外交安保、政治、経済に及ぼした影響を把握するには、ウクライナだけでなく、ヨーロッパ各国の葛藤と克服努力を見たほうがいい 。親ロ心理を抱えつつ、EUのメンバーとしての地歩を固めているブルガリアは格好の例だろう。

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1970年の大阪万博で設置されたブルガリア館(左)。1979年には、上皇・上皇后両陛下がブルガリアを訪問された(写真・ブルガリア国立公文書館)

「バラとヨーグルトの国」というイメージはすでに大きく変わり、IT・デジタル人材を強化して国のリブランディングを進めているのが現状だ。

ブルガリアにとって、EU域内の人の国境移動を促す「シェンゲン協定」は2024年3月末にまず海路と空路に適用され、2025年初めにはユーロに加盟予定だ。東部EUの要の一つとして、黒海に臨む南北回廊を構想している。

日本はヨーロッパの安定的発展のためにも、再びこの国に目を向け、期待に応えた貢献をすべきではないだろうか。

(注)3月27日現在政党間折衝は続く。当初プランの内閣「リシャッフル」実現は厳しく、総選挙になるのではとの見通しが多い。

道上 尚史 在ブルガリア共和国日本大使

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みちがみ ひさし / Hisashi Michigami

みちがみ・ひさし●大阪生まれ、東大法学部卒。1983年外務省入省。中国、韓国で計6回勤務。著書に『韓国の変化 日本の選択』(ちくま新書)など6冊。前在ミクロネシア連邦日本大使。

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