卒業式で「袴に振袖を合わせる」のはアリかナシか 最近は「くすみカラー」の袴スタイルが人気に

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振袖 袴
卒業式のコーディネートで、袴に振袖を合わせてもよいのでしょうか。写真はイメージ(写真: Ushico / PIXTA)
卒業式というと、女性は袴を着たスタイルが定番になっています。着物に詳しい専門家からみると、最近の女性の袴スタイルには違和感があるといいます。山陰地方(鳥取・島根)で呉服店「和想館」を経営、「君よ知るや着物の国」の著作がある、着物と日本文化の専門家の池田訓之氏が解説します。

3月に入り、春の卒業式シーズンに突入しました。嬉しいことに、店先で卒業式用に袴をお世話させていただくことが年々増えてきました。そこで袴について最近感じていることを今回はお話しいたしましょう。

まず、袴とは和装で着物の上から着けて腰から脚を覆うゆったりした衣服の総称です。

明治や大正時代の袴スタイルの写真を見てみると、合わせている着物は、黒紋付、色無地、小紋ですね。袖は、若いので少し長めにされている写真もありますが、振袖姿(現在20歳の集いで着られている最も袖の長い大振袖姿)はないと思います。

くすみカラーが人気に

この3年くらいは、いわゆる「くすみカラー」の袴コーディネートが人気のスタイルになっています。くすみカラーとは、カラフルなものやパステルカラーよりも、ベージュやグレージュといった彩度の低い色のことをいいます。

印象でいえば、目立つのではなく、周りに溶け込む感じです。使う色も1、2色でスッキリコーディネートが流行りのように感じます。

ありのまま、自然体という姿勢が好まれるこのごろ、目立たず沈まず、くすみカラーがちょうど自然な感覚でいられるからなのかもしれません。

さて近頃、振袖に袴をはいて卒業式に出られる方も見られます。そして足元にはブーツを履かれている方もお見受けします。この振袖に袴スタイルには、私は少し違和感を覚えています。

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