堤:例えば、中高ずっとバンド活動をしていたという学生がいました。その子は、中高一貫で、校風が自由な学校の学生でした。いわゆる進学校だったのですが、高校時代にバンドをずっとやっていたので、まったく勉強をせず、成績は決してよくありませんでした。自分の成績が悪いこともよく認識していた彼は、『浪人したからには、言われたことを完璧にこなします』と言っていました。
西岡:言われたことを、全部実行する、という意味ですか?
教えたことを100%実行して東大合格
堤:そうです。『毎日自習室に行って、朝から晩まで勉強しよう』とか、『わからないことがあったらしっかり質問しよう』など、こちら側が『こうすればいいよ』と言ったことを全部実行したんです。
講師のところにも、授業が終わったらすぐに質問にいっていました。講師によっては『これは知っていてほしかったな』『これは基礎だから、早急に対策しないとまずいよ』というようなことを話す人もいたわけですが、それでもめげずに質問し続けていました。こちらが言ったことを100%実行したうえで、『次は何をしたらいいですか?』という質問もしてくれました。
西岡:そういう素直さ・ひたむきさは、バンドの経験があったからこそ身に付いたのかもしれませんね。1つのものを本気で実行した経験があるからこそ、真摯な気持ちで努力できたのかもしれません。
堤:そうかもしれませんね。最終的にその学生は、浪人の1年で成績をぐんと伸ばして、東大に合格しました。
西岡:『ドラゴン桜』の中でも、成績が伸びる子のタイプとして『何かに熱中した経験がある子は、成績を大きく上げて合格する場合が多い』ということが紹介されていました。
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