高水準の賃上げ、新藤経済再生相「心強い」と歓迎 「5.28%」はみんなうれしくなる数字

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新藤氏:これはどのようになっていくかは日銀に委ねられているし、私の立場で、いま日銀の政策にコメントすることは従来から差し控えている。結局、日銀としても様々な経済指標、データを見て、そのなかで最適の決断をするのではないかなと思う。

松山キャスター:日銀の金融政策決定会合、これは2日間にわたって行われるが、去年12月には新藤大臣も出席した。今回も出席する可能性はあるのか。

新藤氏:私は会合のメンバーだが、国会日程とかそういったものを含めて、出席はその都度検討している。今回どうするかは、今のこのような状況のなかではコメントしないことになっている。

マイナス金利を解除するタイミング

橋下徹(番組コメンテーター、弁護士、元大阪府知事):日銀の独立性ということで、政府、政治は口を出さないのだろうと思う。日銀は確かに金融のプロ、専門家が集まっているが、日銀の判断がこれまで必ずしも全部正しかったわけでもないだろう。これは個人の感覚だが、中小企業の価格転嫁も今やっと始まりそうになっているし、消費者の消費拡大も、さあこれから!という時に日銀がすぐ(マイナス)金利(解除)なんていうことを今言わなくても、過去にゼロ金利解除して、すぐに元に戻したこともあるのだから、現実の感覚からしたら、もうちょっと後でもいいのではないかと思う。

橋下徹
(写真:FNNプライムオンライン)

後藤氏:ただ、物価も賃金も記録的な上昇率なってきているし、利上げするといっても1%、2%に上げていくわけではない。アメリカはこの2年間で(金利を)ゼロか5%に上げたが、日銀はマイナス0.1から、プラスちょっとに上がるという程度で、目先1年を見ても、せいぜい0.5%ぐらいまでしか上がらないということなので、何かそれで急に景気を殺してしまうだとか、株価にものすごく逆風になってしまうというようなリスクは、それほど大きくないのかなと思う。

橋下氏:裏を返すと、なぜそんなあまり効果が見えないようなことをそこでするのか。単なるメッセージ性だけなのか。

後藤氏:長く金融緩和し続けると、物価が上がりすぎてしまうリスクもあるし、円安が続くと、それはそれで困った問題だということもある。ただただアクセルを踏み続ければいいというわけでもない。長い目で見て経済が安定的に成長するという観点では、このタイミングでマイナス金利を解除するというのは悪くはないのかなと思う。

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