実際に久喜駅構内は色川駅長の言うとおりのにぎやかさ。いや、色川駅長の言葉から想像する以上に、それが立派な駅であることに驚かされる。
東武の線路とJRの線路が並んでいるその上を橋上の駅舎が跨ぎ、傍らには新幹線の高架も貫く。橋上駅の自由通路はそれほど広くはないのに飲食店がひしめき、どの店をのぞいても結構な数のお客がくつろいでいる。
平日の昼間でも人通りが絶えることはないし、どちらかのホームに列車が着けば、連絡改札を抜ける人も少なくない。ホームに降りても、たくさんの人が列車を待つ。もちろん、さすがに東京都心の山手線や地下鉄のように混み合っているなどということはないけれど、想像を遥かに上回る活気に満ちた久喜駅であった。
通学で下り列車も混む
「久喜はベッドタウンですからね。駅から離れたところには工業団地もあって、朝には送迎のバスも出ています。あとは……やっぱり学生さん。久喜駅をはじめ、このあたりの駅は朝の下り列車が学生さんですごく混むんです。とくに久喜駅では、JRと東武の乗り換えも多いですから、朝のラッシュ時は列車が着くたびにたくさんの人が行ったり来たりで、これはもうなかなかですよ」(色川駅長)
東武動物公園駅を訪れたときも同じような話を聞いたが、久喜駅周辺にも複数の高校がある。それらに通う人、また東武伊勢崎線やJR宇都宮線の下り方面の沿線にも高校があるからそこに通う人もいる。朝の通学時間帯には沿線から学生たちが殺到する。久喜駅はまさにそうした通学路線の中枢というわけだ。
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