地域復旧や子どもへのメンタルケアに取り組む福島・久ノ浜町、花の絵で町並みに明るさも

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
地域復旧や子どもへのメンタルケアに取り組む福島・久ノ浜町、花の絵で町並みに明るさも

福島県いわき市の北端に位置する久ノ浜町では、津波被害と東電第1原発事故に伴う避難からいち早く戻ってきた地元住民たちによる地域復旧や子どもたちへのメンタルケアなどの活動が続けられている。

「東洋経済オンライン」がこれまで報じてきたように、久ノ浜地域は地震、津波に火災が加わる甚大な被害を被った。6000人の人口のうち、70人が犠牲となり、いまだ不明者も少なくない。

震災と原発事故による避難者も続出し、現在でも人口の3分の1近くの住民がいわき市の南部など他の地域に避難している。坂本登美子さんが営んできた音楽教室も震災後、しばらくは閉鎖していた。再開後、教室に通ってくるのは子どもたちは4人だけだ。

「久ノ浜だけではなく、楢葉町などからもきていたけど、原発事故による避難で通うことができない子どもが多い」

そこで、坂本さんが始めたのが避難所にキーボードを贈って、そこで子どもたちに音楽の機会を与える活動だ。避難所生活は厳しく、子どもたちの精神的な影響が危惧されている。楽器に触れて、音楽に親しめば、子どもたちのメンタルケアになると考えた坂本さんは自身の音楽教室の窓に「キーボードを集めています。避難中の子供達にキーボードを」と大きく書いた張り紙を出し、家庭で不要になったキーボードの寄付を呼びかけている(坂本さんの連絡先は→090−2606−7226)。

一方、「東洋経済オンライン」がすでに報じた地元の青年たちによる独自の地域復興活動の組織である「久ノ浜復旧支援チーム」(代表・高木優美さん)の活動も根気よく続けられている。いわき市は当初、同地域のがれき撤去を8月のお盆まで、被害住居の解体はお盆過ぎから年内まで、というスケジュールを立てていた。

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事