また、次の政局の大きな節目となる4月28日の衆院統一補選をそのまま実施するか、予算成立直後に衆院解散を断行して新しい区割りでの選挙戦とするかも、岸田首相の決断次第となり、与党内には「補選に合わせた解散も選択肢」(自民幹部)との声も出ている。
ただ、岸田首相周辺は「補選は何とか1勝1敗1不戦敗で乗り切れそう」(岸田派幹部)との判断から、「統一補選後の5月連休以降、首脳外交などで支持率を回復させ、会期末解散に打って出る」(同)との戦略も視野に入れているとみられる。
もちろん、現状を見る限り「岸田首相の思惑通りの展開となるかは極めて不透明」(自民長老)なのも事実。しかも、今回の「岸田流奇襲作戦」への党内の反発もあるだけに、「4・28統一補選」をなんとか乗り切ったとしても、その後の会期末までの自民党内の権力闘争は一段と激化する可能性が少なくないのが実情。
「3頭体制」崩壊で厳しい政局運営に
すでに自民党内では石破茂元幹事長が勉強会を再開、高市早苗・経済安保相もポスト岸田をにらんでの総裁選出馬の準備を進めている。さらには麻生太郎副総裁も初の女性首相候補として上川陽子外相の担ぎ出しを画策しているとみられる。
さらに、ここにきての岸田首相の「独断専行」で、これまでの麻生副総裁、茂木敏充幹事長との「3頭体制」が崩壊しつつあり、岸田首相は「腹背に敵を抱える形での厳しい政局運営を強いられる」(自民長老)のは間違いなさそうだ。
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