「なぜか相手に話が伝わらない人」の悪いクセ あいまいな表現を排除すればグッと伝わる
こんなこともありました。ある日、夕方のニュースを見ていたときのことです。
「およそ20キロのフグ15匹を桶に入れて、神宮に奉納した」と聞いて、私は一瞬「巨大なフグ」を想像してしまいました。
20キロもするようなフグなんて、この世の中にはいないので、「15匹分で20キロなのだな」とすぐにわかりましたが、なんとも心を惑わされるニュースでした。
「およそ20キロのフグ15匹」は「およそ20キロのフグ」+「15匹」とも読み取れるし、「およそ20キロの」+「フグ15匹」とも読み取れます。つまり、複数の意味に解釈することができる「あいまいさ」があるのです。
この場合も、誤解なく伝えるには、語順をこのように変えればいいのです。
「フグ15匹およそ20キロを桶に入れて、神宮に奉納した」
これならスッキリと意味が伝わります。
サイズ感は皆がよく知っているもので伝える
ビジネスでは、説明をするとき、「数字を使え」と言われませんか。「人が大勢集まりました」というよりも、「人が1000名集まりました」というほうが、わかりやすいですし、具体的です。
では、こんな場合はどうでしょうか。
「煙突の高さは22メートルです」
どれほどの高さなのか、イメージできましたか。おそらく、「22メートルと言われても、高いのか、そうでもないのか、よくわからない」と感じたのではないでしょうか。比較対象となるものがないので、数字だけ伝えられてもイメージしづらいのです。
そういうときには、次のように 「誰でもイメージしやすいもの」を使ってサイズ感を伝えると、わかりやすくなります。
「煙突の高さは22メートル、7階建てのビルと同じ位の高さです」
「7階建てのビル」なら、誰でもおよその高さをイメージできるのではないでしょうか。このように、イメージしづらい数字は、皆がよく知っているものに置き換えて補足すると、伝わる説明になります。
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