北米ホンダ旗艦SUV「パイロット」4代目の快進撃 国内未発売モデル、アメリカの大地で徹底試乗

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パイロットの5.0m以上〜5.1m未満の全長は、日本では帯に短し襷に長しなのか、市場の空白地帯になっている。だが、北米ではあくまでミッドサイズにカテゴライズされ、トヨタの「グランドハイランダー」やジープの「グランドチェロキー」、フォードの「エクスプローラー」など、多くのライバルが存在する激戦区。パイロットも過去3世代にわたって一定の地位を築き、着実にセールスを拡大してきてはいるのだが、決してクラストップの実績とは言い難い。

オフロードを意識したグレード「TrailSport(トレイルスポーツ)」は、グロスブラックのフロントグリルなど専用装備も多数備える
オフロードを意識したグレード「TrailSport(トレイルスポーツ)」は、グロスブラックのフロントグリルなど専用装備も多数備える(写真:平野 陽)

そんな状況を打破すべく、4世代目として2022年11月に現行のパイロットがデビュー。2023年のアメリカ国内での販売台数は11万298台と、まずまず順調な立ち上がりを見せている。今回はそんなパイロットの中でもオフロード走行に適した装備を備え、イメージリーダー的なポジションに位置付けられる「TrailSport(トレイルスポーツ)」を試乗した。

現行パイロットの第一印象

「TrailSport(トレイルスポーツ)」はワンタッチ電動ムーンルーフも標準装備
「TrailSport(トレイルスポーツ)」はワンタッチ電動ムーンルーフも標準装備(写真:平野 陽)

第一印象で好感を持ったのは、ディフューズド・スカイブルー・パールという、あか抜けたボディカラー。ディフューズドというとおり、少し彩度は抑え気味なのだが、パールが入っているのでハイライトは明るい。実際、カリフォルニアの青空やネバダの荒野にも映え、撮影のたびにしばし見入ってしまった。

エクステリアデザインはWR-Vともイメージが近く、SUVらしいスクエアなフォルムを採用。シンプルながらもキリリと引き締まった表情が印象的だ。BEVのプロローグも類似したデザインを採用しているので、今後しばらくホンダSUVのデザインは、この路線で行くのかもしれない。

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