「オデッセイ」はどんな理由で売れていたのか? ユーザー分析で見えたホンダ内での存在意義

拡大
縮小
2022年9月に一旦販売を終了し、2023年12月に販売が再開されたオデッセイの最新モデル(写真:本田技研工業)
2022年9月に一旦販売を終了し、2023年12月に販売が再開されたオデッセイの最新モデル(写真:本田技研工業)

ホンダは2023年12月、「オデッセイ」を一部改良モデルとして国内販売を再開した。オデッセイは2021年12月に生産を終了しており、2022年9月には在庫がすべて完売し販売終了となっていたため、約1年3カ月ぶりの新車販売となる。

再販モデルは中国からの輸入販売の形態を取り、ホンダの4輪車として初の取り組みゆえ話題を呼んだ。

よく「なぜ、再販するのか?」という議論がなされるが、今回は“再販前”にフォーカスしてみたい。具体的には、2013年11月~2022年9月に販売された5代目“再販前”オデッセイの購入者を分析していく。

2022年9月に販売を終了した時点のオデッセイ、2020年マイナーチェンジモデル(写真:本田技研工業)
2022年9月に販売を終了した時点のオデッセイ、2020年マイナーチェンジモデル(写真:本田技研工業)

使用データは市場調査会社のインテージが毎月約70万人から回答を集める、自動車に関する調査「Car-kit®」で、ライバル車の購入者とも比較していく。

比較対象は当時、オデッセイとよく比較されたトヨタ「エスティマ」(販売終了車種)、上級ミニバンの代表格であるトヨタ「アルファード/ヴェルファイア」、日産の上級ミニバン「エルグランド」、そしてオデッセイの販売終了後に、その受け皿としての役割も担ったホンダ「ステップワゴン」である。

<分析対象車種・サンプル数>
ホンダ オデッセイ:2339名
トヨタ エスティマ:1182名
トヨタ アルファード:3883名
トヨタ ヴェルファイア:3016名
日産 エルグランド:592名
ホンダ ステップワゴン:5103名
※いずれも分析対象は新車購入者のみとする。5代目オデッセイの販売期間に合わせ、2013年11月~2022年9月購入者とした。
この記事の画像を見る(13枚)

ホンダ車からの乗り換えがやや少ない

購入前に乗っていたクルマ(前有車)について、メーカーと車種をそれぞれ確認していこう。各モデルとも、同じメーカーからの乗り換えが1位となっているが、その割合が異なる。

次ページ前有の「車種」は何か?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT