スマートグリッド導入で電力不足は解決できる--前グーグル日本法人名誉会長 村上憲郎

──グーグル時代からスマートグリッドの普及に熱心でした。

病気が寛解となり日本法人の名誉会長として職場復帰した09年初め、米国の本社から言われたのは「オバマ新政権のグリーンニューディールの中で、日本に欠けているのはスマートグリッドだ」ということ。

スマートグリッドはインターネット・オブ・シングス(IOT)ともいい、最終的に電源のある機器は全部ネットにつながっていくのです。有線LANなどを介して、冷凍庫や洗濯機などをコントロールできるようになる。パソコン、スマートフォン、スマートテレビとやってきた次にグーグルが考えているのが、20年に向けたスマートグリッド。そのときに日本にスマートグリッドがなかったらアウトだと見通しているのです。

それは日本におけるグーグルのためだけでなく、スマートグリッドから日本が置いてきぼりになると、家電、自動車、住宅といった関連端末業界の人たちすべてが世界から置いてきぼりになるのです。ですから、こういった産業の関係者と手を組んで普及を目指しています。

──電力業界の姿勢は震災を経て変わりましたか。

電気事業者連合会はもともと、09年の11月1日に太陽光発電の余剰電力買い取り制が施行され、キロワット時48円(住宅用、当時)で電力を買う仕組みができた時点で、スマートグリッドをやらざるをえないと思っていた。買い取る電力が大きくなれば、送電網を不安定にする「逆潮流」が起こりかねないですから。電力会社はこれをマネジメントする方向にはあったわけですよ。

計画停電で送電系統は見事にコントロールできたのに、娯楽施設の電力を制限し、病院には供給するといった川下のマネジメントができなかったのは、コミュニティグリッド(地域のスマートグリッド)ができていなかったためではないでしょうか。

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