東欧は残念ながら今でも、西欧諸国の後背地としての人員供給と原料供給、そして工場の役割だ。東欧独自の商品市場は、西欧にはあまりない。むしろトルコや中東、そしてロシア、中国にある。
EUがアメリカに接近しすぎたことで、東欧はどんどん本来の歴史的市場を失いつつある。それが今回のウクライナ問題でもある。ウクライナ経済はロシアや東欧、そして中国やトルコなどを抜きにしては考えられない。
かつての「非同盟」という存在
東欧諸国は、西欧とロシアの板挟みにあって、もだえ苦しんでいる。東欧は、どちらにも属さず中立を通すほうがいいのではないだろうか。
1960年代に「非同盟」ということばがあったが、もういちどユーゴスラビアの指導者チトー(1892~1980)とインドの初代首相ネルー(1989-1964)が提唱した非同盟ということばを思い返して欲しい。
ウクライナが非同盟ならば、ウクライナ戦争の和平は成り立つだろう。ウクライナを含めた東欧諸国と中東諸国などが、非同盟組織をつくれば、この地域の戦争の可能性も減るであろうし、経済もより発展するだろう。
歴史を振り返るとき、もう一度、1961年に旧ユーゴのベオグラードで初めて開催された非同盟諸国首脳会議が果たした役割は顧みられるべきであろう。
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