ちなみに、同じホンダのヴェゼルも、ガソリン車2WD(FF)の価格(税込み)は239万9100円で、こちらもWR-Vの価格帯に近い。そう考えると、同じホンダ・ブランド内でも、ユーザーの取り合いが起こる可能性もある。
ホンダは、WR-Vの月間販売台数計画を3000台と発表している。年間にすれば約3万6000台程度だ。同じコンパクトSUVでは、例えば、自販連(日本自動車販売協会連合会)が発表した2022年の年間(1~12月)新車販売台数によると、トヨタ・ライズが8万3620台、同門ホンダのヴェゼルが5万736台。ラインナップを絞っているぶん、WR-Vは販売の目標値もやや控えめだ。あくまで私見だが、同じホンダ車でユーザーの食い合いをできるだけ避けることも、同モデルのラインナップ構成には関係しているのかもしれない。
ヴェゼルやZR-Vよりも手頃なSUV投入の意味
ホンダのSUVラインナップは、従来、同じコンパクトクラスのヴェゼルと、ミドルクラスの「ZR-V」しかなかった。つまり、WR-Vは、今まで手薄だった同社SUV構成の充実を図るという役割もあるといえる。なお、ホンダによれば、このモデルのメインターゲットは20~30代のミレニアル世代。ラインナップを絞り、そのぶんリーズナブルな価格帯にした背景には、それらユーザー層に訴求する目的もあることがうかがえる。
いずれにしろ、熾烈なシェア争いを繰り広げるコンパクトSUV市場で、新たに投入されるWR-Vがその存在感を示し、多くのユーザーから支持を受けられるのかが今後気になるところだ。
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