石川・のと鉄道七尾線、廃線区間の足は「空港バス」 穴水―輪島間、特急バスと空港連絡バスが主軸

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金沢―輪島間の「輪島特急線」は、1979年に本格的な運転を開始した「奥能登特急バス」がルーツ。急行列車と遜色のない速度と料金で、次第に国鉄のシェアを奪ってゆく。当初は和倉温泉発着などの定期観光バスと連携し、観光客輸送を担う運転系統であったが、国鉄の値上げと自動車専用道の延伸に伴いビジネス需要も取り込み、長距離バスとして定着した。

金沢駅前の輪島行きバス
金沢駅前で発車を待つ輪島行き(筆者撮影)

金沢―輪島間は7往復

現在は7往復が、北鉄奥能登バスと北鉄金沢バスにより運行されている。6時55分発は9時15分に金沢駅に着くから、所要時間は2時間20分だ。

なお、いわゆる高速バスではなく一般路線バスなので、各バス停相互間で乗車が可能だが、穴水駅前には寄らない。そちらは金沢―珠洲、宇出津方面の特急バスが受け持つ。七尾線廃止区間の代替よりも、鉄道との競争に打ち勝ち、40年以上の歴史を保ってきたバス路線と見るべきだ。

金沢駅前から能登方面への特急バス乗り場
金沢駅前西口の能登方面への特急バス乗り場(筆者撮影)

一方、こちらも歴史ある能登半島の定期観光バスは、2023年3月末の運行を最後に全廃されてしまっている。ここでも同じだが、意識すべきは自家用車。それは観光客でもビジネス客でも変わらない。

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