石川・のと鉄道七尾線、廃線区間の足は「空港バス」 穴水―輪島間、特急バスと空港連絡バスが主軸

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今回は金沢からの特急からのと鉄道の列車に乗り継ぎ、穴水には13時53分に到着した。七尾での接続がよくても、今でも金沢―穴水間の所要時間は、2時間を切るのがせいぜいだ。

のと鉄道穴水駅
のと鉄道七尾線の終点、穴水駅(筆者撮影)

のと鉄道の列車内では、運転士から「奥能登まるごとフリーきっぷ」を3000円で購入。のと鉄道と北鉄奥能登バスの路線バスの全線が、2日間乗り降り自由となる便利なきっぷだ。

のと鉄道はJR西日本とだけではなく、こうした北陸鉄道のバスグループとの連携も目立つ。能登半島北部一円に路線を持つ、北鉄奥能登バスも北陸鉄道の子会社である。穴水駅では、金沢駅前と珠洲方面とを結ぶ特急バスの回数券も発売している。こうした連携が現実的な選択であることが、次第にわかってくる。

小規模ながら空港アクセスも担う

穴水は元の分岐駅で、のと鉄道の本社と車両基地がある。先へ延びていた七尾線、能登線の線路は少しだけ残され、車両の入れ換え用に使われていた。駅舎を出ると、左側には物産館「四季彩々」があり、その前に特急バス乗り場がある。七尾線、能登線の代替バスなど一般路線バスの乗り場は出て右側。立派な待合室が併設されている。

穴水駅の案内看板
穴水駅のバス乗り場の案内看板(筆者撮影)
穴水駅前のバス待合室
穴水駅前のバス待合室(筆者撮影)

七尾線を代替するバス路線は穴水輪島線が該当する。穴水駅前―輪島駅前間が基本的な運転区間で輪島行き11本、穴水行き9本を運転。そのうち一部の便は穴水総合病院や、観光交流施設の輪島マリンタウン発着となっている。

まずは穴水駅前14時50分発に輪島駅前まで乗ってみる。この便は穴水総合病院始発だが、先客はなかった。鳳珠(ほうす)郡穴水町は、七尾、輪島、珠洲などと並ぶ能登半島の中心地の1つだが、バスが一回りした商店街は、ご多分にもれず人影が少ない。

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