鳥取はなぜ、マヨネーズを日本一愛するのか 「全国消費量1位」の裏側に見えた光景
日本で初めてマヨネーズを発売したのは、キユーピーの創始者、中島董一郎氏。それは今から90年前のことだ。中島氏が留学先のアメリカでマヨネーズに一目ぼれし、『日本人にも、この美味しさを!』と持ち帰ったのがきっかけ。おなじみのキューピーちゃんは発売当初から広告記事に登場していた。
当時の広告のイラストをよく見ると、お皿の上にのっているのはエビ。エビにマヨネーズをかけている絵が描かれている。キユーピー広報担当者に聞いてみた。答えは次のとおりだ。「中島は昔、サケやカニの缶詰を取り扱う商売をしておりました。マヨネーズはカニなどの魚介類に相性のよいソースだと思ったということです」
海の幸だけではない、相性抜群の食材
缶詰業を営んでいた中島氏はマヨネーズに、エビやカニなど、海産物が合う事を知っていた。現に宣伝用ポスターにも、カニの缶詰とマヨネーズを描かせている。つまり、鳥取市民がカニにマヨネーズをつけて食べるのは、それが“美味しい組み合わせ”だとわかっているからなのだった。
海の幸だけではない。鳥取では、マヨネーズにかけて食べる野菜の定番であるブロッコリーが秋から冬に獲れる。卵好きという県民性に加えて、マヨネーズに相性が抜群な地元産の食材が豊富。鳥取市民がこよなくマヨネーズを愛している理由。それは「環境に恵まれた」というのが、正解に近い答えだろう。
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