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スポーツ/セダン対極の中の「クラウンらしさ」 駆動方式や性格が違ってもクラウンである理由

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  • 森口 将之 モビリティジャーナリスト
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残るスポーツをセダンとほぼ同時に発売したのは、ラインナップの中で両極端に位置する2つのボディを相次いで出すことで、「新型クラウンの世界の広がり感をアピールしたい」という狙いがあったのではないだろうか。

さらにセダンについては、2023年6月に発売された新型「アルファード/ヴェルファイア」、同9月にSUVスタイルのボディが追加された「センチュリー」とともに、ショーファーカー(運転手をつけて乗るクルマ) シリーズの1台としても位置づけられている。

クラウンスポーツ(12月19日発売のPHEVモデル)(写真:トヨタ自動車)
クラウンセダン(写真:トヨタ自動車)

センチュリーの発表会では、当時はまだ発売前だった新型クラウンセダンが、やはり未発表だったヴェルファイアのPHEV(プラグインハイブリッド)とともに展示されていた。

これらの発売のタイミング、さらにはジャパンモビリティショー2023の時期も考えて、スケジュールを組み上げていくのは、大変だったのではないだろうか。

セダンだけは縦置き・後輪駆動

今回はこのうち、10月と11月に相次いで発売されたスポーツとセダンに絞って解説していくが、この2台は立ち位置が対極にあるだけでなく、メカニズムについても大きな違いがあり、それがデザインの違いにつながっている。

プラットフォームで言えば、スポーツはクロスオーバー同様、「ハリアー」やアルファード/ヴェルファイアにも使われる横置きパワートレインなのに対し、セダンのそれは「MIRAI」やレクサス「LS」と共通で縦置きパワートレインになる。

クラウンスポーツのパワートレイン(写真:トヨタ自動車)(写真:トヨタ自動車)
クラウンセダンのパワートレイン(写真:トヨタ自動車)

2022年7月の発表会で明かされた、中嶋氏と豊田氏の会話がどこまで突っ込んだものであるかはわからないが、豊田氏の「セダンも考えてみないか」という言葉の中に、縦置きパワートレイン+後輪駆動という意味も含まれていたと、中嶋氏は解釈したのかもしれない。

とはいえ、これはトヨタにとって珍しいことではない。以前にも、1つの車種で縦置きと横置きのパワートレインを併用したことがあったからだ。

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【1980年代のカローラやコロナに先例あり】

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