中高年集まるディスコ「今宵も死ぬ前のダンス」 青春時代の音楽を楽しみ、仲間と「生存確認」
訪れる常連客の人生もいろいろだ。生まれも育ちも北千住というマシャさん(65)は、体調が悪くない限り、毎週土曜日、そして日曜日は月2回、自転車で20分かけて「Lover’s」に通う。初めて「Lover’s」の扉を開けたのは、2016年夏のことだ。
「僕の場合、ソウルとかあまり詳しくなく、大ヒットした曲しか知らない。純喫茶みたいで懐かしいな、と思ったのが始まり」
「KAT-TUNの亀梨君が買ったって聞いたら、僕も買うか、と思っちゃう」と話すマシャさんの衣装は、おしゃれそのもの。
しかも披露するのは、くるくるくるっと回転し、優雅に手を動かし、全盛期の郷ひろみを彷彿とさせるダンス。20歳前から社交ダンスをやっており、大会への出場経験多数という社交ダンスの達人だ。
社交ダンスにはない魅力がある
だがマシャさんは、ディスコには、社交ダンスにはない魅力があるという。
「社交ダンスはお酒を飲んで踊ったりしたら怒られちゃうけど、ディスコは気楽にやっても大丈夫。しかもね、敷居が高いと行くのが面倒になるけど、ここは歌って踊って楽しもうというノリの人が来るんです。
人生を冷静にみられるようになった人が集まっていて、男女関係なくフレンドリー。いろんなところで遊んだけど、今はここだけ。19時や19時半くらいには行って、4時間くらい踊っています」(マシャさん)
60代にもなると、ウォーキングも毎日すれば膝や腰が痛くなる。週2回、踊って汗をかくくらいがちょうど良い運動。