「1枚1207円」吉野家の鰻重が"高め"でも人気な訳 でかい・厚い・うまい!をかなえるこだわりとは?

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でかいだけでなく「厚い」鰻。吉野家としては「高め」なメニューですが、それでも1000円ほどでこのクオリティのものが食べられるとは…と驚きでした(筆者撮影)

ここ10年で女性客が増加 きっかけは「牛すき鍋膳」

ここであらためて、吉野家の紹介です。吉野家の創業は1899年までさかのぼり、牛丼御三家の中では最古参といえます。魚河岸があった東京・日本橋で創業し、関東大震災で魚市場が築地へ移転するとともに、吉野家も築地へと場所を移しました。

チェーン展開を始めたのは、1960年代の後半からでした。1968年に2号店の新橋店、翌1969年には3号店として神田店をオープン。吉野家のキャッチフレーズとして親しまれてきた「早い、うまい、安い」もこの時期から登場しました。ちなみに現在では「うまい、やすい、はやい」へと順番が入れ替わっています。

築地に店を構え、人気を確立してきた吉野家(提供:吉野家ホールディングス)

2007年にホールディングス化を行い、現在は吉野家ホールディングスの主力ブランドとして営業している吉野家。2023年10月時点で国内に1225店舗を展開しています。これまでの客層は、男性がメインでした。その比率は9割を超えるほどだったそうですが、ここ10年で女性客の比率も増えています。店内飲食のうち3割ほど、テークアウトではほぼ半数を占めているそうです。

その大きなきっかけとなったのが、2013年に発売した牛すき鍋膳。コストパフォーマンスとともに五徳に鍋を乗せて提供するスタイルが受け、男性層が家族を連れてきて客層が広がっていきました。

女性の社会進出が当たり前になり、外食する機会が増えたことも影響していそうです。メニューのラインアップだけでなく、テーブル席やドリンクバーなどを備える「クッキング&コンフォート」と呼ぶスタイルの店舗も全体の4分の1ほどに拡充するなど、さまざまな取り組みで女性客の取り込みを図ってきました。

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