やや貧乏な中年夫婦が「金持ちの街・港区」で得た物 支援はほぼないけど…都心ゆえの魅力があった

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休憩にはGINZA SIXの屋上庭園や、銀座三越のテラスを利用すれば、都会とは思えないほど緑豊かで開放感がある空間が広がり、ピクニック気分も味わえます(歌舞伎座にも屋上庭園があるのですが、飲食不可なのでご注意ください)。

銀座三越の新館9階に広がるテラススペース。銀座のど真ん中とは思えない、青々と茂る芝生と開けた青空が気持ち良い(筆者撮影)

銀座デートは、岡本太郎作品の前で

私たちの定番デートスポット数寄屋橋公園は、銀座のはずれにあります。背の高い街路樹がぐるりと囲む、緑豊かな公園の奥には、岡本太郎の作品「若い時計台」が、景色に溶け込んでいます。

銀座の数寄屋橋公園の岡本太郎「若い時計台」。太陽の塔の面影があるけれど、3mほどで意外と小柄です(筆者撮影)

東京でなければ観光スポットになるような、日本を代表する芸術家の作品であるにもかかわらず、公園の利用者たちはさしてありがたがる風でもないあたり、さすが東京です。

夫は大阪生まれ大阪育ちで小学1年生で大阪万博を体験し、原体験に太陽の塔が刷り込まれているため、太陽の塔に似たかっこよさのある「若い時計台」がいたくお気に召したようで、銀座に行くと必ずここに来たがります。

「大きすぎないところがいいねぇ。さりげないところがかっこいいよ」という夫に「トゲトゲがいっぱい出てて、強そうなところもいいよね」と同意しつつ、斜め向かいの「不二家」で買った甘いシュークリームをほおばって、持参した水筒のコーヒーをちびりと飲む。

気候の良い時期に公園のベンチに座って、「若い時計台」を眺めながらおしゃべりすると、幸せでじわーっと心が満たされていくのを感じます。こういう何気ない時間こそ、何にもかえがたい大切な時間なのかもと思うのです。

銀座の数寄屋橋交差点にある不二家で買った、税込330円の窯焼きダブルシュークリームはビッグサイズ(筆者撮影)
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