M7級の大型地震でもフィリピンが騒がない理由 震源地が首都から遠く被害報告も少ない、高まらない関心

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フィリピン・ミンダナオ島の北東部にある南スリガオ州で、発生した大型地震により避難してきた人たち(写真・新華社/共同通信イメージズ)

フィリピン南部ミンダナオ島の沖合で2023年12月2日夜、強い地震が発生し、日本でも津波注意報が発令された。

日本の気象庁はマグニチュード(M)7.7、アメリカ地質調査所(USGS)はM7.6と発表し、フィリピン火山地質学研究所は7.4とした。いずれにしろ阪神・淡路大震災がM7.3だったことを思い起こしても、大規模地震に違いなかった。

フィリピン火山地質学研究所によると、発生は12月2日午後10時37分(現地時間)ごろ。震源は南スリガオ州東沖合で、深さ2キロメートル。最大64センチメートルの津波が観測された。

フィリピン国家災害リスク軽減・管理協議会(NDRRMC)によると、12月4日午後8時現在、妊婦1人の死亡と12人の負傷が確認され、被災は455世帯1874人。余震は最大M6.7を含め2047回を記録した。

地震の規模に比して被害は少なく感じるが、現地メディアを見ていても、実際に被害が少なかったのか、報告が遅れているだけなのか、判然としない。

爆弾テロも発生し…

同じミンダナオ島の南ラナオ州マラウィ市にある国立ミンダナオ大の体育館で12月3日午前、爆弾テロがあり、4人が死亡、50人以上が負傷した。この事件に隠れるように、今回の地震のニュースは現地でも目立った扱いにはなっていない。

環太平洋火山帯に位置するフィリピンには列島を南北1600キロメートルにわたって縦貫するフィリピン断層など多数の活断層があり、さらにフィリピン海プレート、ユーラシアプレートなどのプレート群に囲まれている。

日本に劣らぬ地震大国だが、8000人以上が死亡したとされるミンダナオ島地震(M7.8、1976年)や1600人が犠牲になったルソン島中部地震(M7.6、1990年)などのド級の被害が出ない限り、国民の関心が高まることはない印象だ。

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