一方で、第1回神奈川版ライドシェア検討会議の議事録によれば、夜間に観光客や地元住民が三崎港周辺の飲食店を利用する際、また深夜に市立病院へ親族が緊急搬送されてその家族などが帰宅する際などで、タクシー不足が指摘されているという。
今回、三浦市役所も訪ねて、神奈川版ライドシェアに関するこれまでの流れについて事実確認をした。
同市政策部政策課によれば、神奈川県から神奈川版ライドシェアについて最初に話が来たのは、2023年9月末とのこと。それまでも、市内における深夜のタクシー不足について議会などで質問があがっており、「市として対応が必要」との認識はあったという。
市内では現在、乗り合いタクシーの運用はなく、自家用有償旅客運送は、市内のNPO法人が主体となる福祉目的で運行している。なお、地域交通について定常的に話し合う、地域公共交通会議は設置されていない。
地元のタクシー会社、タクシー協会は?
神奈川版ライドシェア検討会議に参加しているタクシー会社の1つ、京急三崎タクシーに質問を送ると、京急電鉄・新しい価値共創室広報の担当者から回答があった。
それによると、神奈川県から検討会参画の依頼があったのは2023年10月。三浦市でのタクシー不足の課題認識については「三浦市や神奈川県タクシー協会との神奈川版ライドシェア検討会開催前の時点での議論はないが、タクシー不足とお客様が認識される状況を改善するため、事業者としては、お客様の需要にあわせた効率的な配車等に取り組んできた」と回答した。
また、第1回神奈川版ライドシェア検討会議後の進捗については「神奈川県から、夜間の配車依頼に対応した件数(配車受電件数と実配車件数)や、配車から実車までにかかる時間などのデータ提供を行った」とする。
神奈川県タクシー協会にも、事実確認を行った。回答内容は、三浦市や京急三崎タクシーを運営する京急電鉄で確認した事実とほぼ同じで、全国ハイヤー・タクシー連合会とは「日頃からの情報共有の中に神奈川版ライドシェアも含まれている」との解釈を示している。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら