北朝鮮軍事偵察衛星発射で予想される次の展開は 「南北軍事合意」の一部停止へ韓国政府は動く

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日本政府は、北朝鮮が発射した弾道ミサイルである可能性がある物体が、地球の軌道へ投入されたことは確認されていないと明らかにした。

松野博一官房長官は11月22日午前1時に行われた記者会見で、「北朝鮮は21日午後10時43分ごろ、北朝鮮北西部の東倉地区から衛星発射を目的とする弾道ミサイル技術を使用した発射が行われた」と説明した。

さらに「発射された1発はいくつかに分離された。最初は午後10時50分、朝鮮半島西側約350キロメートルの、予告された落下区域の外に落下した」と明らかにした。

また2番目は午後10時55分ごろ、沖縄本島と宮古島の間の上空を通過し、午後10時57分に沖ノ鳥島から南西に1200キロメートルの太平洋上で日本の排他的経済水域(EEZ)の外にある予告落下区域内に落下した」と述べた。

8回発射、うち軌道進入成功は2回

北朝鮮の発表が事実であれば、2023年5月の最初の発射と8月の2回目の発射に失敗してから、3回目の発射で偵察衛星の発射に成功したことになる。

北朝鮮は1998年から今回を含めて8回にわたり、衛星を搭載したロケットを発射した。衛星を宇宙の軌道に進入させたのは今回で3回目だ。

2012年12月と2016年2月にも、北朝鮮が地球観測衛星と主張する「光明星3号」と「光明星4号」を宇宙の軌道に進入させたことがある。

「光明星」シリーズは非軍事目的の衛星とされるが、今回の「万里鏡1号」は北朝鮮初となる軍事偵察衛星だ。また、光明星3号と同4号は、すでに軌道を離脱して落下した状況であり、宇宙の軌道を回る北朝鮮の人工衛星は、現在万里鏡1号のみとなる。

ただ、北朝鮮の偵察衛星が監視・偵察機能をきちんと作動させられるかどうかは未知数だ。万里鏡1号の重量は300キログラム前後で、通常の偵察衛星と比較すると小さいとされている。

偵察衛星が撮影した映像の解像度は1メートル以上であればよいとされているが、万里鏡1号はこれにはるかに及ばないと韓国軍当局は評価している。

韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ事務局長も、「衛星は軌道を回りながら情報を収集すべきだが、北朝鮮がかつて公開した衛星は性能が粗悪なものとされている。結局、衛星の性能よりは発射に成功し、弾道ミサイルの発射基盤技術を持つことで、体制の宣伝目的用という性格が強い」と評価する。

一方、解像度が落ちるとしても偵察機能が動かないということではないという見方もある。韓国・科学技術政策研究院のイ・チュングン名誉研究委員は、「解像度が3メートルレベルであっても、艦艇や電車、トラックなどは識別できる」とし、北朝鮮の偵察衛星もそれなりの効用を持つとみている。

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