道を譲る準備は着々!? ジョブズの出演が減った今年のアップルWWDC

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 WWDCでは回を重ねるにつれ、ジョブズのデモ時間が少なくなっていっているのは確かだ。今回、WWDCでジョブズが基調講演するという情報が伝わり、5月30日のアップルの株価は3%上がった。しかし、講演での彼の声には力がなかったと株式市場に受け取られたためか、講演のあとの月曜日、火曜日には株価は下がった。

ジョブズの姿を見ていたある参加者は、「アップルという企業の遺産を残すため、ジョブズは有能な社員たちを数多く紹介し、アップルは永遠なんだと力を振り絞ってアピールしたのではないか」と、感慨深そうに話した。

WWDCの翌7日、ジョブズがクパチーノ市議会に現れた。HP(ヒューレッド・パッカード)からアップルが購入した同市の土地に、1万2000人の社員を収容する4階建ての新キャンパス建設に関する報告のためだ。
 
 ガラス張りの宇宙船のように丸い社屋の来年に建築申請し、15年に完成予定という(下写真)。「世界一のベストオフィスになる」と、眼を輝かせ、クパチーノの市議会議員や市民に訴えた。

彼の健康状態に関する情報は未発表だ。しかし、ジョブズの熱いアップルへの思いは彼の機動力であることは確かだ。来年のWWDC2012では、ジョブズは今度は何を出してくるのか、楽しみにさせられる一連のプレゼンテーションだった。
(Ayako Jacobsson =東洋経済オンライン)



(出所:クパチーノ市)
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