大阪メトロ心斎橋「御堂筋線開業時の終着駅」の今 大阪の流行発信地、ほかの駅にない特徴とは?
天井を見渡してもう1つ気付いたのは、上部から吊り下げられていた列車の接近表示器や案内看板が、ホーム中央に建てられた柱から水平方向に延びる形になったこと。これまで必要に応じていわば場当たり的に増設されてきたが、リニューアルを機にまとめられ、見栄えもすっきりした。ホーム中央にはクーラーの吹き出し口が塔のように立っているが、これらも壁面などと意匠がそろえられている。
「ホーム中央部のベンチも新たなものに交換しましたが、その下部には和服の柄などで広く用いられている麻の葉の模様を用いました。この模様は、ほかにも床面のタイルや軌道側の壁に設置したデザイン照明にも取り入れています」(梅咲さん)
「高い天井と柱のない構造」が評価
ちなみに、心斎橋駅をはじめとする御堂筋線開業当初の地下駅は、アーチ型の高い天井や柱のない構造が生み出す広大な空間、照明器具の工夫などが評価され、土木学会の選奨土木遺産にも認定されている。
今回のリニューアルも、その評価を損なわないよう配慮されているようだ。ホーム中ほどにある柱の足元に、選奨土木遺産の認定プレートが設置されているので、訪れた際はぜひ探していただきたい。
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