ワインの神様が認めた醸造家、天職との出会い方 「逃げ道」があれば挑戦する恐怖心は和らぐ

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その後バッセさんが、自らのSNSで「才能豊かな醸造家がつくったこのワインは、ユニークでセンセーショナル」と発信してくださったことをきっかけに、キスヴィンの名とともに「斎藤まゆ」の名も世界中に知っていただけるようになりました。

ジェラール・バッセ氏のSNSで紹介される齋藤まゆさん
ジェラール・バッセ氏のSNSより(写真:斎藤まゆさんご提供)

今思うのは、醸造家として世界に羽ばたくまでにいろんなことに取り組み、遠回りをしましたが、どの経験が欠けても今の私はいなかっただろうなということ。

たとえ、最終的にその道に進むことにならなかったとしても、本気で取り組んだことで得られた経験は無駄にはならない。私はこれまでの人生でそれを実感してきました。

私が天職と言える醸造家の仕事と出会えたこともまた、これまで好きなことをとことんやってきたからだと思います。

もし今、自分は何を仕事にすべきか分からない人がいるとしたら、まずは自分は何が好きなのかを考えることが、天職と出会うための入り口になるはず

そして、好きだなと思うことを思いきりやってみる。

私がお笑いの道を志したのはテレビで見て憧れたからだし、ワインの道を歩むことになったのも、フランスで出会ったおばあちゃんに憧れたから。

好きだな、いいなと思ったことを取りあえずやってみただけなんですよね。

「ダメだったら逃げればいいや」

好きなことをやってみて「この道に進みたい」と思ったら、実現するために何が必要かを分析して一歩進んでみる。

歩みを進めることで、やるべきことは具体的になっていきますから。

一歩進んでみて、無理だな、何か違うなと思ったら逃げてもいいし、一歩戻ってもいいんです。

私も新しいことに踏み出す時はいつも逃げ道を作っていました。

実は、醸造家を目指して渡米する前に、調理師免許を取得したんです。

料理とワインの世界って隣り合わせなので、もし醸造家になれなかったら料理の仕事ができたらいいなと思って。

逃げ道を用意しておくと、やりたいことや好きな道に進む時の恐怖心が和らぐので、思い切ったチャレンジができます。

逃げることは悪いことじゃない。実際、私は「何か違うな」と感じたことからは逃げ続けてきましたが、その結果こうして一番やりたいことと出会えましたから。

「ダメだったら逃げればいいや」くらいの気持ちでやりたいことをやってみると、自分の仕事を見つけるきっかけをつかめるんじゃないかと、私は思います。

取材・文/モリエミサキ 写真/斎藤まゆさんご提供 編集/光谷麻里(編集部)

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『Woman type』編集部

「Woman type」は、キャリアデザインセンターが運営する情報サイト。「キャリア」と「食」をテーマに、働く女性の“これから”をもっと楽しくするための毎日のちょっとしたチャレンジをプロデュースしている。

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