グーグルが明かしたワクワク5つの近未来 開発者会議の基調講演を読み解く
より力を入れて紹介していたのは、Android MよりもAndroid Wearだ。「選択できること」を旗印に、1機種しかないApple Watchに対する優位性をアピールした。
この選択性については、さまざまなメーカーが参画しているAndroidプラットホームそのものの特徴といえる。より個人的な好みを反映させる「ウェアラブル」の世界においては、Android Wearの多様性が有利に働くことになる。
加えて、いまだに制限の多いApple Watchに対して、デバイスのハードウェアをフル活用してアプリを開発できるAndroid Wearの自由度についてもアピールしている。また、早期に製品をリリースし得たフィードバックから、スマートウォッチを日々使う上での、思わず膝を打つ機能も盛り込んできた。
スマートウォッチはバッテリー消費を抑えるため、極力ディスプレイを消灯するようになっている。センサーで自分の方に文字盤を向ければ点灯するが、必ずしも毎回うまく点灯するわけではない。
Android Wearでは、有機ELの黒が消灯であるという特性を生かし、黒い背景の画面表示で時計や地図などのアプリの画面を常に表示しておくことができる機能を盛り込んだ。これにより、消費電力を抑えながら、自然な腕時計の使い勝手を期待できる。
また、後述のGoogle Nowの充実や、音声認識による簡単なアプリの動作の指示、絵文字の手書き認識などの機能を搭載し、後発のApple Watchを操作面での引き離しにかかっている。
IoT活用のための環境作り
グーグルのIoT戦略は、学習するサーモスタットで有名になった企業Nest Labsの買収でより明確な方向性を歩み始めた。今回その成果を披露している。
Nest、Android、Chrome OSのチームのコラボレーションによって、IoT向けのオペレーションシステムであるBrilloと、IoTデバイス共通の通信を行うWeaveを発表し、開発者がIoTデバイスをより自由に開発できる環境の整備に着手している。
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