疲れ果てたパワーカップル、「隠れ貧困」のリスク 自由になれる時間は週にたった5時間とのデータも

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家事や育児の負担を「お金で解決」するには、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。まず考えられる方法のひとつが時短家電です。とりわけ乾燥機つき洗濯機、食洗機、ロボット掃除機は「共働きの三種の神器」といわれるほど、多くの家庭が導入しています。子どものいる世帯に限らず、最近は家事の効率化のためにこれらを揃えている家庭もあるでしょう。

しかし導入するには、それなりのコストがかかります。乾燥機と一体になったドラム式の洗濯機は、容量が少ないものでも価格が10万円以上、家族向けで容量が大きいものでは30万円以上の機種もあります。

食洗機は据置で容量が少ないものなら3万円前後から購入できますが、容量が大きいものやビルトインタイプになると10万円近くします。ロボット掃除機もメーカーやスペックにより差がありますが、リーズナブルなものでも2万~3万円、ハイスペックなタイプになると10万円はくだりません。

ほかにも、送迎時間を少しでも短縮するために子ども乗せ電動アシスト自転車を、子どもが一人で外出するようになったら安全のためにGPSや携帯電話を、スムーズな家電の操作やアラーム設定のためにスマートスピーカーを導入するなどすれば、あっという間に数十万円に達してしまいますし、メンテナンスにも都度お金がかかります。

「外注」の選択肢は?

家電だけでは対応できない育児や家事は、ベビーシッターや家事代行などのサービスを使って「外注」するという選択肢もあります。

ベビーシッターは親が不在にする間の自宅での子どものお世話、習い事や塾への送迎代行、もしくは親が在宅でも人手が足りない時の補助などに利用できます。運営会社と契約して所属シッターを派遣してもらうタイプだと通常料金で1時間あたり2000~3000円、個人のシッターをマッチングサービスで探して手配するタイプだと1500~2500円が相場で、早朝・深夜の利用や直前の依頼では割増料金がかかります。

きょうだいを同時にみてもらうとその分料金は高くなりますが、2人目以降は半額など割安になるのが一般的です。なかには、利用料とは別にかかる入会金や年会費などの初期費用だけで10万円以上必要な会社もあります。

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