福田淳"新社長"で旧ジャニ、芸能界に起きる超変化 旧態依然とした芸能界の問題を一掃できるか
福田さんの存在は、旧体制からの完全な移行をアピールでき、ガバナンス上の信頼を得られるとともに、「事務所とフェアな契約を交わした安心感のあるタレント」というお墨付きを得られる可能性を秘めています。
特にテレビ局は「年末年始の大型特番などにファンの多いグループをキャスティングしたい」というタイミングだけに、経済界の理解を得るうえで、福田さんの就任と初動に期待しているでしょう。
もちろんSMILE-UP.が行う被害者救済が思うように進まなければ、その実現は厳しいものにならざるを得ません。ただそれでも、すでにフジテレビが年末年始特番に旧ジャニーズタレントの起用を明言しているように、「タレントに非はない」というムードが再燃しつつあり、それを味方につけて新規契約を得ていこうとするのではないでしょうか。
世間を味方につけて芸能界を変える
そのように福田さんの社長就任はタレントたちにいくつかのメリットが考えられますが、それでも岡田准一さんと二宮和也さんに続く退所者が出る可能性も十分あり得るでしょう。
そもそも福田さんは「芸能界における移籍・独立の自由を推奨している」だけに、契約締結前の段階で決断する人もいれば、契約更新時などのときに動くという人もいても不思議ではありません。奇しくも二宮さんが、「退所したあともグループ活動を続けられる」ことを明かしただけに、タレントの一人ひとりがグループやファンを大切にしながらも、自分のキャリアと真剣に向き合って考えるようになりそうです。
芸能界全体に目を向けると、福田さんの社長就任は、新会社以外の芸能事務所や業界全体にも影響すること必至。福田さんによるグローバル・スタンダードのエージェント契約がタレントや世間の支持を集めたら、大手芸能事務所の人々も「これまでのやり方では通用しなくなっているのではないか」と思わざるを得なっていくでしょう。
特にグローバル・スタンダードであり、フェアな契約形態を知った世間の目は厳しくなり、これまでのような一方的なマネジメントを許さなくなることが推察されます。
福田さんはこれまでSNSやメディア出演などで、のんさんや自分のことはさておき、業界全体に対するメッセージを繰り返してきました。旧態依然とした芸能界の重鎮たちに遠慮せず問題提起できる人だけに、よほどのアクシデントがなければ世間を味方につけられる可能性は高そうです。
また、芸能事務所の立場から見ると、これまでのようなマネジメントを続けていたら「ハラスメントなどでタレントから告発されやすい」「公正取引委員会から注意喚起を受けてしまう」などのリスクが高くなりました。そもそも時代の変化で長年続けてきた契約形態や慣習が通用しづらくなっていたところに、福田さんの社長就任でグローバル・スタンダードかつフェアなものが知れ渡ることで、ついに限界が訪れたという感があるのです。
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