迷走の末に「解体」へ、ユニゾHDに待ち受ける試練 国内外で分離もアメリカ事業の売却は難航必至

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ユニゾHDの再建が大詰めを迎えている(記者撮影)

2020年の株式非公開化、今年4月の民事再生法の適用申請、そして突然のスポンサー再選定。迷走を重ねた、ホテルや不動産事業を手がけるユニゾホールディングス(HD)を待ち受けていたのは、「解体」だった。

「国内事業と海外事業は、それぞれ別個のスポンサー契約を締結する」。10月24日に開かれれたユニゾHDの債権者集会。代理人弁護士が淡々と読み上げたのは、実質的な「解体」宣告だった。

アメリカ事業への支援に難色

これまでの経緯を簡単に振り返ろう。発端は、4月にユニゾHDが民事再生法の適用を申請したことだ。当初は投資ファンドが支援に名乗りを上げたが、提示した価格の低さに債権者が反発し、スポンサーの再選定を余儀なくされた。6月末に開催された1次入札には12社が参加し、4社程度が2次入札に進んだ(詳細はこちら)。

解体論が浮上したのは、この頃からだ。弁護団は当初、ユニゾHDのグループ全体で支援を仰ぐことを検討していた。だが、スポンサー候補の多くはアメリカ事業への支援に難色を示した。

ユニゾHDは子会社やSPC(特別目的会社)を通じてアメリカに6棟のオフィスビルを保有するが、昨今の急激な利上げによって価格が下落しているためだ。そこで国内のオフィスビル及びホテルを賃貸・運営する子会社と、アメリカ事業を分けて売却するほうが高値がつくという結論に至った。

2次入札ではフォートレス・インベストメント・グループやゴールドマン・サックスといった名も取り沙汰されたが、関係者によれば、国内事業の買い手として投資ファンドのKKRに優先交渉権が与えられたようで、早ければ11月にも契約を結ぶ見通しだ。

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