東大→ゴミ屋敷…どん底にいた38歳彼の劇的変化 親の仕送りで「酒とゲームと三昧」の20代を経て…

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もともとは仕事よりも家庭生活のほうに重きを置いていた和美さん。しかし、「多趣味で面白い男性」を好きになる傾向があり、そういう人は結婚には不向きだったりすることが続いた。

「結婚に焦って始めたアプリでは既婚者と知り合ってしまいました。既婚だとは知らずに付き合って、その後もズルズルと……。そのままどっぷり不倫の沼。自分の仕事もうまくいかず、母親の介護も重なり、40代独身無職を笑っていたものの本当にしんどかったです」

スポーツクラブではアルバイトのインストラクターだったので、社員である直人さんとは立場上の距離感があった。しかし、2人で話す機会があったときにアルコール依存症だった過去を打ち明けられ、さらに親に嘘をついてお金をもらい続けながら引きこもり生活を続けていたことも聞いた。

「ごめん。あんた、クズやな」

「当時は私もニコチン依存症気味で、タバコをやめると口に出しただけで顔中にニキビが出るような精神状態でした。だから、アルコール依存にも理解ができたのだと思います。現在進行形だったら付き合うことはなかったと思いますが……。彼が親をだましていた話には失礼ながら大笑いしましたね。『ごめん。言わせてもらう。あんた、クズやな』と言っちゃいました」

直人さんの「クズっぷり」に大いに興味を持った和美さん。一方で、苦い恋愛経験を糧にして冷静な分析と判断もできるようになっていた。自分はこの男性と安泰な結婚生活を送る可能性があるのだろうかという点を確かめるのだ。

「私の不倫で泣かせてしまった父も元公務員です。これから公務員になる直人さんは職業としてはバッチリでした。初婚なので連れ子などもいないし、掃除は苦手だけど料理好きなのもよかったです。私は掃除と洗濯が好きだけど、自分以上にキレイ好きな男性が相手だとちょっと息苦しいので。直人さんが日曜日に作り置きしてくれる料理はどれも美味しいです」

婚約していた同棲中に和美さんは妊娠をした。残念ながら流産だったが、直人さんがとても喜んでいたことが忘れられない。

「名前をどうするか聞いたら、『ありがとう』しか思い浮かばない、と。じゃあ双子なら名前どうするのと続けて聞いたら、『あり』と『がとう』にすると言っていました(笑)」

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