TSMCの製品分野別の売上比率を見ると、7~9月期はサーバーやAI向けなどの高性能コンピューティング(HPC)が全体の42%、スマートフォンが39%、(あらゆるモノをネットにつなぐ)IoTが9%、車載用が5%を占めた。
製造技術の世代別では、7~9月期は7nm以下の先端プロセスが売上高の6割近くを稼ぎ出した。具体的な比率は5nmが売上高の37%と最も多く、次いで7nmが16%、最先端の3nmは6%だった。
「わが社は3nmプロセスの量産体制をすでに確立し、歩留まりは高い。生産能力は2023年後半にかけて大幅に増加する」。魏総裁はそう語り、3nmプロセスのさらなる事業拡大に意欲を見せた。
技術優位の維持に自信
半導体の微細化競争においては、韓国のサムスン電子がTSMCのすぐ後を追っており、2022年に3nmの量産を実現した。一時は後れを取っていたアメリカのインテルも捲土重来を期し、同社が「18A」と呼ぶ最先端プロセスの2025年の量産開始を目指している。
こうしたライバルとの競争について決算説明会で質問された魏氏は、「わが社はいかなる競合他社も過小評価したり軽んじたりしない」と前置きしたうえで次のように述べ、TSMCの競争力維持に自信を示した。
「インテルの18Aプロセスの技術水準は、わが社の3nmプロセスの改良型とほぼ同等だ。しかしTSMCのほうが製品の市場投入が早く、技術的に成熟しており、製造コストも低い。さらにわが社は、より先進的な2nmプロセスの2025年の量産開始を計画している」
(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は10月20日
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