「スキルだけで食えない時代」"磨くべき能力"は? 【つんく♂✕けんすう対談】4回目(全5回)

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つんく♂:時代的にクリーンであることは大切だけど、ぎりぎりどこまでやれるかみたいな部分も大事ですよね。

けんすう:たしかに、世の中の第一線にいる人たちって、リスクがあるような行動でも、実はちゃんとバランスをとっているんですよね。「最後の一線は踏み外さない」というか。

たとえば破天荒に見えるイーロン・マスクだって、テスラ株が上がったところで売却して次の事業に手を出したりするなど、意外にきちんと考えています。

つんく♂
1992年に「シャ乱Q」でメジャーデビューしミリオンセラーを記録。その後は「モーニング娘。」をプロデュースし大ヒット。代表曲『LOVEマシーン』は176万枚以上のセールスを記録。国民的エンターテインメントプロデューサーとして幅広く活躍中(撮影:梅谷秀司)

つんく♂とがる部分と常識の部分、両方大事ですよね。

けんすう:バランスという意味では、やはり人間関係も大事で、最近は上司と飲みに行くのを嫌がる若者が多いけれど、それって損だと思うんです。

ひろゆきさんとの対談でも話したのですが、飲みに行けばいろいろな情報やら社内の人間関係がわかるし、上司の話をいろいろ聞くだけでかわいがられたりする。

得しかないのに、そこを面倒くさがっている人、多いですよね。「それは僕の仕事じゃないんで」みたいなバランスの悪い行動をとるのは、もったいない気がします。

まずは自分を「凡人」だと考える

つんく♂:僕もけんすうさんも、共通しているのは自分のことを凡人と思っているところ。

そう言うと多くの人が「いやいや、そんなことないです」って言ってくれるけど、やっぱりゼロベースでスタートしないと、スキルだって積み上げられないと思います。

けんすうさんは「自分が天才じゃない」と思ったのはいつですか?

けんすう:大学時代にひろゆきさんと出会って、(彼が天才かどうかはわかりませんが)まず「2ちゃんねる」のようなすごいサービスをつくれる人は、凡人とはまったく違うと思ったんです。

次ページ「天才」と言われる人たちの裏側には……
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